物理基礎:ジュール熱

<ポイント>
・導体に電流が流れると熱が発生する
・電流の流れによって発生する熱をジュール熱という
Q = IVt = I2Rt = (V2/R)・t
(1)ジュール熱
導体に電流が流れると、熱が発生します。
この法則を「ジュールの法則」といい、この発生する熱をジュール熱といいます。

R[Ω] の抵抗に電圧 V[V] を加えて、電流 I[A] を t[s] 間流すときの発熱量 Q[J] は、
Q = IVt で表すことができます。

また、こちらを変形することで、
Q = IVt = I2Rt = (V2/R)・t
と様々な要素を使って表すことができます。

たとえば、
「電熱線に 10V の電圧を加えると、1.5A の電流が流れた。このとき、30s 間に発生するジュール熱はいくらか?」というものであれば、
Q = IVt より、
Q = 1.5 × 10 × 30 = 450 = 4.5 × 102[J]
となります。

(2)ジュール熱が発生するしくみ

導体に電流が流れると、(中にある)自由電子が力を受けます。
それが陽イオンを衝突することによって、運動エネルギーが陽イオンに与えられることになります。
この運動エネルギーが「ジュール熱として」伝わるということです。

つまり、「電気エネルギー→運動エネルギー→熱エネルギー」と、エネルギーの形を変えながら伝わっていくということです。

<補足>
自由電子が陽イオンと衝突を繰り返しながら導体中を進むことで、「陽イオンの熱運動がどんどん盛んに」なっていきます。
このことによって、熱が発生し、温度が上がっていくということです。
<まとめ>
・導体に電流が流れると熱が発生する
・電流の流れによって発生する熱をジュール熱という
Q = IVt = I2Rt = (V2/R)・t

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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