高校英文法:無生物主語構文④「 S によって O は A に行ける 」

<例文>
This bus takes you to the station.
「このバスに乗ると駅に行けます」

<ポイント>
・主語が「手段」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・take・bring・lead がよく使われる

【 無生物主語構文の概要 】
日本語は『人(生き物)』を主語にすることが多い一方で、英語は『物事(無生物)』を主語にすることが多いです。『物事(無生物)』を「〜は、〜が」と日本語でも主語として訳してしまうと、『人』が主語である文に慣れている日本人にとっては違和感があったり、意味が掴めなかったりする場合があります。なので『物事(無生物)』が主語になっている英文(これを無生物主語構文と呼んでいます)を『人』を主語として日本語に訳せるようにするための単元が無生物主語構文です。

【 無生物主語構文に気付くためのポイント 】
無生物主語構文は気付けることが1番大事です。気付くためのポイントは次の2点です。

① 主語が人間や動物ではない
② 無生物主語構文でよく使われる動詞を覚える

【「 S によって O は A に行ける 」タイプの無生物主語構文 】
このタイプの無生物主語には take・bring・lead がよく使われます。

This bus takes you to the station.
「このバスに乗ると駅に行けます」

この英文は This bus が 「このバスによって」[手段] を表し、takes you to the station が 「あなたは駅に行ける」[結果] を表しています。(「このバスがあなたを駅まで連れて行く」とはふつう訳しません。)

動詞の後ろに O to A[場所] が続くと 「 O が A に行ける、着く」 という関係が隠れていることに注目しましょう。

つまり「 S によって O は A に行ける 」タイプの無生物主語構文は、S が [手段] で V から後ろが [結果] を表している英文なのです。

・ S take O to A 「 S によって O は A に行ける、着く 」
・ S bring O to A 「 S によって O は A に行ける、着く 」
・ S lead O to A 「 S によって O は A に行ける、着く 」
( lead の場合は S に[道]を使います。[乗り物]は S に使われません )

<その他の例文>
Ten minutes’ walk will bring you to the station.
「10分歩けば駅に着きます」

This path leads you to the beach.
「この小道を行けば浜辺に行けます」

<補足>
基本的な訳は「 S によって O は A に行ける 」ですが、内容によっては主語に 動詞の意味を加えて 訳すこともあります。

This bus takes you to the station.
「このバスに乗ると駅に行けます」

This bus takes you to the station. は「このバスによってあなたは駅に行ける」が基本的な訳ですが、「あなたが駅に行ける」[手段]を考えると、「このバスに乗ると」ですよね。よって、英文には「乗る」に該当する英単語はないですが、「このバスに乗ると(あなたは)駅に行けます」と訳すことができます。主語に[道]が使われると、「道を進むと」と訳せます。

<まとめ>
・主語が「手段」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・take・bring・lead がよく使われる
・主語は、動詞の意味を加えて訳すこともある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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