高校英文法:無生物主語構文③「 S によって O は〜できない 」

<例文>
The typhoon prevented us from leaving home.
「台風のせいで私たちは家を出ることができなかった」

<ポイント>
・主語が「理由」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・prevent・stop・keep・prohibit がよく使われる

【 無生物主語構文の概要 】
日本語は『人(生き物)』を主語にすることが多い一方で、英語は『物事(無生物)』を主語にすることが多いです。『物事(無生物)』を「〜は、〜が」と日本語でも主語として訳してしまうと、『人』が主語である文に慣れている日本人にとっては違和感があったり、意味が掴めなかったりする場合があります。なので『物事(無生物)』が主語になっている英文(これを無生物主語構文と呼んでいます)を『人』を主語として日本語に訳せるようにするための単元が無生物主語構文です。

【 無生物主語構文に気付くためのポイント 】
無生物主語構文は気付けることが1番大事です。気付くためのポイントは次の2点です。

① 主語が人間や動物ではない
② 無生物主語構文でよく使われる動詞を覚える

【「 S によって O は〜できない 」タイプの無生物主語構文 】
このタイプの無生物主語には prevent・stop・keep・prohibit がよく使われます。

The typhoon prevented us from leaving home.
「台風のせいで私たちは家を出ることができなかった」

この英文は The typhoon が 「台風によって」[理由] を表し、prevented us from leaving home が 「私たちは家を出ることができなかった」[結果] を表しています。(「台風が私たちが家を出ることを妨げた」とはふつう訳しません。)

動詞の後ろに O from doing ~ が続くと 「 O が〜できない」 という関係が隠れていることに注目しましょう。

つまり「 S によって O は〜できない 」タイプの無生物主語構文は、S が [理由] で V から後ろが [結果] を表している英文なのです。さらにこのタイプの無生物主語構文は「 S のせいで O は〜できる」と訳した方が自然な日本語訳になることが多いです。

The typhoon prevented us from leaving home.
「台風によって私たちは家を出ることができなかった」
→「台風のせいで私たちは家を出ることができなかった」

・ S prevent O from doing ~ 「 S によって O は〜できない、S のせいで O は〜できない 」
・ S stop O from doing ~ 「 S によって O は〜できない、S のせいで O は〜できない 」
・ S keep O from doing ~ 「 S によって O は〜できない、S のせいで O は〜できない 」
・ S prohibit O from doing ~ 「 S によって O は〜できない、S のせいで O は〜できない 」
・ S make it impossible (for A ) to do ~ 「 S によって A は〜できない、S のせいで A は〜できない 」

<その他の例文>
Urgent business prevented her from attending the meeting.
「急用のせいで彼女は会議に出席できなかった」

The snow stopped us from going out.
「雪のせいで私たちは外出できなかった」

<補足>
基本的な訳は「 S によって O は〜できない 」ですが、内容によっては主語に 動詞の意味を加えて 訳すこともあります。

The typhoon prevented us from leaving home. は「台風によって私たちは家を出ることができなかった」が基本的な訳ですが、「私たちが家を出ることができなかった」[理由]を考えると、「台風が来たから」ですよね。よって、英文には「来る」に該当する英単語はないですが、「台風が来たので私たちは家を出ることができなかった」と訳すことができます。

<まとめ>
・主語が「理由」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・prevent・stop・keep・prohibit がよく使われる
・主語は、動詞の意味を加えて訳すこともある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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