高校英文法:無生物主語構文②「 S によって O は〜できる 」

<例文>
Books enable us to get knowledge.
「本を読めば私たちは知識を得ることができる」

<ポイント>
・主語が「理由」「手段」「条件」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・allow・enable・permit がよく使われる

【 無生物主語構文の概要 】
日本語は『人(生き物)』を主語にすることが多い一方で、英語は『物事(無生物)』を主語にすることが多いです。『物事(無生物)』を「〜は、〜が」と日本語でも主語として訳してしまうと、『人』が主語である文に慣れている日本人にとっては違和感があったり、意味が掴めなかったりする場合があります。なので『物事(無生物)』が主語になっている英文(これを無生物主語構文と呼んでいます)を『人』を主語として日本語に訳せるようにするための単元が無生物主語構文です。

【 無生物主語構文に気付くためのポイント 】
無生物主語構文は気付けることが1番大事です。気付くためのポイントは次の2点です。

① 主語が人間や動物ではない
② 無生物主語構文でよく使われる動詞を覚える

【「 S によって O は〜できる 」タイプの無生物主語構文 】
このタイプの無生物主語には allow・enable・permit がよく使われます。

Books enable us to get knowledge.
「本を読めば私たちは知識を得ることができる」

この英文は Books が 「本によって」[手段] を表し、enables us to get knowledge が 「私たちは知識を得ることができる」[結果] を表しています。(「本が私たちに知識を得ることを可能にさせる」とはふつう訳しません。)

つまり「 S によって O は〜できる 」タイプの無生物主語構文は、S が [理由][手段][条件] で V から後ろが [結果] を表している英文なのです。さらにこのタイプの無生物主語構文は「 S のおかげで O は〜できる」と訳した方が自然な日本語訳になることが多いです。

Books enable us to get knowledge.
「本によって私たちは知識を得ることができる」
→ 「本のおかげで私たちは知識を得ることができる」

・ S allow O to do ~ 「 S によって O は〜できる、S のおかげで O は〜できる 」
・ S enable O to do ~ 「 S によって O は〜できる、S のおかげで O は〜できる 」
・ S permit O to do ~ 「 S によって O は〜できる、S のおかげで O は〜できる 」
・ S make it possible (for A ) to do ~ 「 S によって A は〜できる、S のおかげで A は〜できる 」

<その他の例文>
The Internet allows us to get information.
「インターネットのおかげで私たちは情報を得ることができる」

Her advice enabled me to overcome the hardship.
「彼女の助言のおかげで、私は困難を克服することができた」

<補足>
基本的な訳は「 S によって O は〜できる 」ですが、内容によっては主語に 動詞の意味を加えて 訳すこともあります。

Books enable us to get knowledge. は「本によって私たちは知識を得ることができる」が基本的な訳ですが、「私たちが知識を得ることができる」ための[手段]を考えると、「本を読むこと」ですよね。よって、英文には「読む」に該当する英単語はないですが、「本を読めば私たちは知識を得ることができる」と訳すことができます。

<まとめ>
・主語が「理由」「手段」「条件」を表す
・目的語が日本語の主語になる
・allow・enable・permit がよく使われる
・主語は、動詞の意味を加えて訳すこともある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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