高校英文法:目的格の関係代名詞 whom

<例文>
The lady whom I met at the airport is President’s wife.
「私が空港で会った女性は、大統領夫人だった。」

<ポイント>
・人を表す先行詞を修飾する(どういう人なのかを説明)
・whom の後ろは目的語がない不完全文が続く
・目的格の関係代名詞 whom は省略できる

関係代名詞のカタマリは、前の名詞(先行詞)を後ろから修飾し、whom の場合はどういう人なのかを補足説明するものです。
The lady whom I met at the airport is President’s wife. は、whom I met at the airport が The lady(先行詞)を後ろから修飾して「『私が空港で会った』女性」と訳します。関係代名詞 whom 自体は日本語訳には現れません。
(「人・主格」の場合はこちら。「人以外・目的格」の場合はこちら

目的格の関係代名詞 whom の特徴は次の通りです。

① 先行詞は『人』を表す名詞
The lady whom I met at the airport の先行詞は The lady で『人』を表す名詞 になっています。

② whom の後ろには『目的語がない不完全文』が続く
The lady whom I met at the airport の whom の後ろには I met at the airport という、met の『目的語』がない文 が続いています。
(不完全文とは五文型(SV, SVC, SVO, SVOO, SVOC)のいずれかの形式を満たしていないもの。詳しくはこちら

関係代名詞 whom の後ろに『目的語がない不完全文』が続く理由は以下の通りです。

関係代名詞は前にある名詞(先行詞)を文を使って修飾する(詳しく説明する)働きをします。
The lady「女性」に対して I met her at the airport「私は空港で彼女に会った」という文を使って修飾する場合、
先行詞 The lady を表している her が 関係代名詞 whom に変わり、whom I met at the airport となります。

I met her at the airport. の 目的語 her目的格の関係代名詞 whom に変わっているわけなので、目的格の関係代名詞 whom の後ろには『目的語がない不完全文』が続くわけです。
( 正確に言えば 目的語がないのではなくて、whom が 目的語 です )

③ 目的語の関係代名詞は省略できる(ふつう省略される)
The lady whom I met at the airport の whom が省略されると、The lady I met at the airport となります。
The lady I metのように 『 名詞 + SV 』 という語順があると名詞の直後に 目的格の関係代名詞が省略されている と考えましょう。

<その他の例文>
Nancy is a singer whom we love very much.
「ナンシーは私たちがとても愛している歌手です」

He is the boy whom I scolded yesterday.
「彼は私が昨日叱った男の子です」

<補足①>
目的格の関係代名詞 は that で表すこともできます。
The lady whom I met at the airport
=The lady that I met at the airport
<補足②>
先行詞を修飾する関係代名詞のカタマリは形容詞節に該当します。
・形容詞は名詞を修飾するはたらき
とは S + V を含む2語以上のカタマリ
のことですので、つまり「先行詞の名詞を2語以上(の文の形式)で修飾」しているという話です。

※ the lady whom I met at the airport の場合、「女性は女性でも、『私が空港で会った』その女性」

<まとめ>
・人を表す先行詞を修飾する(どういう人なのかを説明)
・whom の後ろは目的語がない不完全文が続く
・目的格の関係代名詞 whom は省略できる

・目的格の関係代名詞 whom は that に置き換えることもできる

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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