大学入試で出題される英文法問題は単元がランダムで出題されるため、自分で問われている単元を見極める力が要求されます。
問われている単元を見極めるポイントは「問題文の空所の位置」と「選択肢」です。ここでは「選択肢」の判別法を皆さんに身に付けてもらい、短時間で的確に英文法問題を解けるようになりましょう。
 
【 the がつかない最上級 】
最上級の基本は the + -est と the がつきます。

① 最上級が形容詞で名詞を修飾する場合は the つける。
He is the tallest boy in this class.
(彼はこのクラスの中で一番背が高い男の子です)
 
「１番〜な名詞」とすることで、「名詞」が 特定される のでこの場合は、必ず the が必要になります。
 
② 最上級が副詞の場合は the をつけなくてもよい。
In his family, he drives most carefully.
In his family, he drives the most carefully.
(彼の家族の中で、彼が一番慎重に車を運転します)
 
副詞の場合は「名詞」を特定するわけではないので the をつけなくてもよいわけです。
 
③ 同一人物内の比較をする場合は the をつけない。
He is happiest when he is with his wife.
(彼は奥さんといるときが一番幸せだ)
 
この英文は「彼」と「彼以外」の人を比べている英文ではありません。「彼」の中で「いつが一番幸せか」を表している英文です。このような英文を 同一人物内の比較 といいます。この場合、形容詞 に対して the をつないで表します。
 
これを踏まえて、次の問題を見てください。

《解くpoint》
同一人物内の比較
 
空所の位置は is の直後なので、空所には 形容詞 が入ります。よって、2. deeply は間違い選択肢になります。また、問題文に than がないので、比較級 である 3. deeper も間違い選択肢になります。
 
残りの選択肢はともに 最上級 です。この問題文は「太平洋」と「それ以外の海」を比べているわけではなく、太平洋の中で「一番深い」を表しているので、1. deepest が正解になります。the はつかないので、4は間違い選択肢になります。
 
The Pacific Ocean is deepest here at this point.
(太平洋はここの地点が一番深い)