【質問】化学:Cuの価数について(CuOとCuO2が存在?)

〔質問〕
CuOという化合物をよく見ますが、アルデヒドにフェーリング液を加えて加熱すると、赤色の固体つまりCuO2が析出したと問題集にありました。
Cu の価電子は2+ですよね?なぜこの物質がでてくるんですか?
〔回答〕
実際には Cu2+ だけでなく、Cu というものも存在します。
これは、一言で言うなら、原子を「電子殻」だけで捉えるのは大雑把で、本来は「混成軌道」というもっと細かいものまで考慮しないといけないためです。
(電子殻を習った時に、M殻は定員18なのになぜか一旦8で止まったと思いますが、それにも繋がる話です)
 
この「軌道」ですが、時と場合によって電子配置の組み合わせが変わったりしますので、実際に銅には Cu(Ⅰ) と Cu(Ⅱ) の両方が存在し、価数としても一つに定めることができないのです。
 
ただ、これ以上は細かい内容ですので、高校範囲としては、Cu について酸化または還元反応が起こっている(=電子の授受があった)ということまででいいと思います。

 

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