〔質問〕 「水、メタン、アンモニア、二酸化炭素のうち、極性分子を二つ選びなさい」という問題なのですが、その解説に負電荷、正電荷の中心が一致するや、一致しないなどと書かれていたのですがよく分かりません! |
〔回答〕 ※ 授業動画「極性」も併せてご利用ください まず基本は2つの原子の間の結合から考えてください。ふつう2つの原子の結合では、一方に電子の分布が偏るという現象が起こります。これが「極性」と呼ばれるもので、電気陰性度の値が大きい原子側に「-」が偏ります。 これを踏まえて、例えば二酸化炭素(O=C=O)を考えてみます。この分子には「C=O」という結合がありますが、ここだけを見ると「O」側が「-」になります。しかし、二酸化炭素の分子が直線型と呼ばれる構造をしていることで、左側の「O=C」の「-・+」の電荷と、右側の「C=O」の「+・-」がちょうど打ち消し合います。いわば、「同じ力で綱引きしている状態」になっているのです。 また、メタン(CH4)については、分子として正四面体型の構造をしています。正四面体の中心に「C」があって、各頂点に「H」があります。そして、各「C-H」間では電荷の偏りが生じていますが、この「C-H」が4本あって、それぞれがバランスよく4方向から向いているため、全体としては極性が打ち消されている状況なのです。 (この辺りのことが「電荷の中心が一致する」のことと思われます) 一方の、水(折れ線型)の「H-O」(2組)や、アンモニア(三角錐型)の「N-H」(3組)は、お互いを打ち消すような構造になっていないので、結果的に分子全体でも極性が残ることになります。 |
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