生粋の日本人で、英語でしゃべられてもわかるはずがないという方。そういう方でも大丈夫です。リスニングテストの対策方法はあります。
こちらは正攻法ですが、ぜひ参考にしてみてください。
【普段の学習】
・聞きとれるようになるまで何回も聞く
意味を理解する以前に、何の単語を言っているのかわからないといけません。
音声とスクリプト(解答ページにある原稿)を照らし合わせながら、「このペラペラペラペラっていうのは、こう言っているのか」という確認を必ずしてください。
そしてこれを何度も繰り返してください。
最後にスクリプトを見ずに、(ほぼ)全単語を聞きとれるようになればOKです。
この頃には「文章の意味がわかっているから聞きとれている」こともありますが、それであっても確実に聞きとれる文を増やしていくことが重要なのです。
少なくとも、聞けなかったものを聞けないままの状態で放置しないでください。何もせずにテスト当日に急に聞けるようになるわけがないです。
そして、この訓練を続けていけば、やがて耳もだんだん慣れてきて、初めての文でも聞きとれるようになると思います。
・文章を前から理解する練習をする
長文読解との決定的な違いは、「前には戻れない」ということです。
長文読解では戻って読み返すことができますが、リスニングでは一度言われてしまったらもう戻れません。
なので、普段の英語学習でも前から順番に理解していく練習をしてください。
具体的には、原則に立ち返って、
・英語では基本的に、「主語(名詞)」→「動詞」の順に言う
・「動詞」の後には何かしらの内容がくる(目的語・補語)
・「Doなどの助動詞」、「be動詞」、「whenなどの疑問詞」からなら疑問文
ということを再確認してください。
例えば、「be動詞を主語の前に持っていけば疑問文」という発想は、文法問題や長文の構造を見破る場合には有効ですが、リスニングの観点では危険です。
「be動詞から始まれば…」のように「前から」の観点で捉えてください。
【テストのとき】
・先に設問を見ておく
実際の英会話ではありえませんが、テストの場合は、「設問が用意されている」という特殊な事情があります。
「書き込める」という特典もあります。
設問をみれば、登場人物やテーマについての情報が多少は得られるはずです。
そうすると、初めての文でもある程度の内容を憶測して聞き始めることができるのです。
(あくまで「見当」です。断定して思い込んでしまったら、修正が困難です)
リスニングが始まる少し前に他の問題は中断して、必ず設問を見ておいてください。
※ 会話文の場合、登場人物は「男性」と「女性」で区分すると便利です。声の種類で、どちらがどちらか判断しやすいためです。
「MikeとMary」のように名前で考えると、どうしても混乱してしまいます。
(ただ、このやり方は、男性同士や女性同士の会話では通用しませんが…)
・2回以上言ってもらえることをありがたいと思う
こちらも実際の英会話では基本的にありえませんが(Pardon? の乱発は失礼です)、入試の場合、ふつう放送は複数回されます。
これをしっかりと利用して、
1回目で流れをつかんで、
2回目以降でわからなかった箇所について聞きなおす、というのが一般的でしょう。
言わずもがなですが、「わからなかった箇所」というのは「聞きとれなかった箇所」ではなく「設問の答えがわからなかった箇所」です。
テストは解答について採点されるわけですから、仮にすべてを聞きとれたとしても、テストという観点では自己満足にすぎません。
また、もし1回目で自信のある解答ができた場合や、どう考えても完敗の場合は、読解などに戻った方がいいかもしれません。
音声を聞きながらだと気が散って読解はできないということもありますので、自分がどういうタイプであるかは、ぜひ模試で検証しておいてください。(模試とは本来そういうものだと思うのですが…)
たしかに、普段日本語しか使わない私たちにとって、リスニングはやっかいです。
しかし、イギリス人やアメリカ人にできるなら、私たちにだってできるはずです。
それくらいの自信を持ってリスニングに立ち向かってみてください。