主節と従属節について説明していきます。両方に『節』という言葉が含まれていますが、『節』というのは、S(主語)と V(動詞)を含むカタマリであると思ってください。
<主節とは>
まずは主節です。『主』とありますが、文の『主役』になる S・V のことです。つまり、各英文の一番中心となる文のことを主節と呼んでいます。どんな文にも必ず主節は存在しています。学校の先生や参考書で「文の骨格を見つけなさい」等と耳にしたり、見たりしたことがある人は、その『骨格』がまさに『主節』のことです。
主節は、S・V の前に接続詞や関係詞、疑問詞などがついていないというのが特徴です。基本はどの英文も主節から始まります。
<従属節とは>
『従属』とありますが、主節に対してその一部分になっているような節のことです。節というカタマリが主節の一部分(例えば「カタマリとして目的語に」等)になっているもので、接続詞や関係詞、疑問詞などがついています(ただし、よく省略もされます)。
また、従属節については、1つの文の中に複数ある場合もあります。
〔例1〕 I bought a new bag yesterday.
この例文には I bought という形で S・V が1セットしかないので、I bought a new bag yesterday がそのまま主節となります。
〔例2〕 I think that he is a great teacher.
この例文には I think のセットと、he is のセット、計2つの S・V のセットがあります。そして he is の前には接続詞の that がついているので、I think ~ の方が主節となります。
一方、that he is a great teacher の方が従属節です。カタマリとして主節の目的語(=名詞または代名詞がなれる)になっていますので、この節は名詞の役割をする「名詞節」と呼ばれます。
〔例3〕 We hurried home because it began to rain.
この例文には We hurried のセットと、it began のセット、計2つの S・V のセットがあります。そして it began の前には接続詞の because がついているので、We hurried ~ の方が主節となります。
because it began to rain の方は、主節を修飾(補足説明)している従属節です。文中では副詞と同様の役割をしていますので、「副詞節」と呼ばれます。
〔例4〕 The films which Kurosawa made have become classics.
この例文には The films … have become のセットと、Kurosawa made のセット、計2つの S・V のセットがあります。そして Kurosawa made の前には関係代名詞の which がついているので、The films … have become ~ の方が主節となります。
which Kurosawa made の方は The films という名詞を修飾している従属節です。「名詞を修飾している」ということで、形容詞の役割をしている「形容詞節」になります。