生物基礎:動脈血と静脈血

<ポイント>
・組織に酸素を届ける前の「酸素含有量が多い鮮紅色の血液」を動脈血という
・組織で酸素を放出して「二酸化炭素を受け取り暗赤色の血液」を静脈血という
・肺静脈を流れる血液が最も多く酸素を含む
からだを流れる血液は、「動脈血と静脈血に分類」されます。

(1)動脈血
(心臓から)全身の組織に向かって流れる、酸素を届ける前の「酸素含有量が多い鮮紅色の血液」を動脈血といいます。
(酸素を多く含むため、明るい赤色をしている)

(2)静脈血
からだの各部の組織で酸素を放出して、「二酸化炭素を受け取り、暗赤色の血液」を静脈血といいます。
(酸素があまり含まれず、二酸化炭素の割合が高くなるため、暗い赤色になる)

どの部分にそれぞれが流れているかは、こちらになります。
血液の循環

<補足>
上図において、肺動脈を流れるのが「静脈血」で、肺静脈を流れるのが「動脈血」です。

脈の名前は「心臓を基準に考える」ため、こちらの名前になります。
つまり、流れている血液が動脈血か静脈血かを基準に考えるのではなく、
心臓から流れ出るのか、戻るのかを考えているということです。

このことから、心臓から出て肺へ流れる(心臓から肺へ向かう)血管を「肺動脈」と呼ぶわけです。
ですが、肺動脈を流れる血液は全身を巡って帰ってきた、二酸化炭素を多く含む血液です。
これを静脈血と呼ぶのですが、この血管の名称は肺動脈です。
血液の種類を示す色と、脈の名前がこの部分では逆になります。

また、肺静脈についても同様で、
肺から心臓へ血液が流れる血管を「肺静脈」といい、流れている血液は動脈血です。
ややこしいですが、覚えておきましょう。

<まとめ>
・組織に酸素を届ける前の「酸素含有量が多い鮮紅色の血液」を動脈血という
・組織で酸素を放出して「二酸化炭素を受け取り暗赤色の血液」を静脈血という
・肺静脈を流れる血液が最も多く酸素を含む

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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