生物基礎:体循環と肺循環

<ポイント>
・「心臓→肺→心臓」の血液の循環を肺循環という
・「心臓→からだの各部分→心臓」の血液の循環を体循環という
・血液の循環の中で、「酸素が多い」「二酸化炭素が多い」「栄養分が多い」部分がある
血液の循環経路は大きく2つに分けられます。
肺循環と体循環と呼ばれ、それぞれが違う目的を持って循環しています。

血液の循環
(1)肺循環
「心臓→肺→心臓」の血液の循環を肺循環といいます。
もう少し細かく見ると、
右心室→肺動脈→肺(肺胞)の毛細血管→肺静脈→左心房
という経路になります。
この循環の目的は「肺で二酸化炭素と酸素を交換する」ことです。
「不要な二酸化炭素を捨てて、代わりに必要な酸素をもらう」というイメージです。

(2)体循環
「心臓→からだの各部分→心臓」の血液の循環を体循環といいます。
もう少し細かく見ると、
左心室→大動脈→全身の毛細血管→大静脈→右心房
という経路になります。
この循環の目的は「全身に酸素や栄養素を届けて、不用物を受け取る」ことです。
「みんなが必要なものを届けて、代わりに不用物をもらってまわる」というイメージです。

(3)特徴のある血液が流れる部分
①酸素をたくさん含んだ血液が流れる部分
「肺で酸素を受け取る」ため、肺静脈〜大動脈にかけて「たくさんの酸素を含んだ血液」が流れているといえます。

②二酸化炭素をたくさん含んだ血液が流れる部分
「全身をめぐって二酸化炭素を受け取ってくる」ため、大静脈〜肺動脈(酸素に交換する直前)にかけて「たくさんの二酸化炭素を含んだ血液」が流れているといえます。

③栄養素をたくさん含んだ血液が流れている部分
「小腸で栄養を吸収する」ため、「小腸〜肝臓をつなぐ血管(門脈)」がたくさんの栄養分を含んだ血液が流れます。

<補足>
もうひとつ、特徴のある血液が流れている部分があります。
それは、「腎臓を通ってすぐの部分」です。
腎臓には「不用物をこし取るはたらき」があるため、腎臓を通ってすぐの血管を流れている血液は「最も不用物が少ない血液」と考えることができます。
<まとめ>
・「心臓→肺→心臓」の血液の循環を肺循環という
・「心臓→からだの各部分→心臓」の血液の循環を体循環という
・血液の循環の中で、「酸素が多い」「二酸化炭素が多い」「栄養分が多い」部分がある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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