生物基礎:循環系・血管系・リンパ系

<ポイント>
・血液が流れる「心臓・血管」から成るものを血管系という
・「リンパ管・リンパ節・胸腺」から成るものをリンパ系という
・「血管系とリンパ系」を合わせて循環系という
(1)循環系
脊椎動物の血液は、心臓から送り出されると、「動脈を通って毛細血管まで到達し、静脈を通って心臓へ戻る」という循環をしています。
このとき、毛細血管から血液の一部がしみだして、リンパ管に入ってリンパ液になります。

この関係には名前がついていて、
・血液が流れる「心臓・血管」から成るものを血管系
・「リンパ管・リンパ節・胸腺」から成るものをリンパ系
といいます。
(「1つのまとまった関係にあるもの」を〇〇系という)

また、「血管系とリンパ系」を合わせて循環系と呼んでいます。

(2)血管系の分類
血液は血管系を通り、全身を循環するようにできています。
循環する中で、酸素や養分または不要物などを輸送したり、さまざまな物質の濃度を一定に保つことで恒常性の維持のために大切なはたらきをしています。

その「血液の循環する経路」によって、2種類に分類されます。

①開放血管系

血液が「心臓→動脈→組織に放出→静脈→心臓」の順にめぐる血管系を開放血管系といいます。
これは多くの無脊椎動物に見られる血管系で、「毛細血管が発達していない」ために、血液が「動脈の末端の開口部から組織の細胞のすきまに放出」されるのです。

②閉鎖血管系

血液が「心臓→動脈→組織の毛細血管→静脈→心臓」の順にめぐる血管系を閉鎖血管系といいます。
これは脊椎動物や環形動物(ミミズやゴカイなど)に見られる血管系で、「毛細血管が発達している」ため、「血管のどこにも開口部がない」のです。この様子が「閉鎖」といえますね。

<補足>
これらの血管系のつくりからも分かるように、「閉鎖血管系は、開放血管系よりも循環の効率が良い」といえます。
(閉鎖血管系は、つながっている血管の中を流れるのでロスが少ない)
<まとめ>
・血液が流れる「心臓・血管」から成るものを血管系という
・「リンパ管・リンパ節・胸腺」から成るものをリンパ系という
・「血管系とリンパ系」を合わせて循環系という

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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