生物基礎:遺伝情報の流れ(セントラルドグマ)

<ポイント>
・遺伝情報は「DNA→RNA→タンパク質」の一方向に流れる
・遺伝情報が流れて発現する原則をセントラルドグマという
・セントラルドグマ:DNA→転写→RNA→翻訳→タンパク質
(1)セントラルドグマ
遺伝情報は「DNA→RNA→タンパク質」の一方向に流れます。
この流れを経て遺伝情報が発現する原則をセントラルドグマといいます。

(2)転写
DNAの塩基配列を「RNAの塩基配列として写しとる」ことを転写といいます。
これは、DNAの塩基とRNAの塩基が「DNAどうしの相補性のように対応している」からできるのです。

転写が行われるとき、以下のように対応します。

【DNAの塩基】→〔RNAの塩基〕
【A】→〔U〕, 【T】→〔A〕, 【C】→〔G〕, 【G】→〔C〕

(3)翻訳
DNAをつくるヌクレオチド鎖には4種類の塩基が使われています。
この4種類の塩基から、タンパク質をつくる20種類のアミノ酸を指定します。

そのため、「3個の塩基配列が1組となり、1つのアミノ酸を指定」しています。
このようにして指定されたアミノ酸がつながって、タンパク質ができるのです。

この「転写された遺伝情報を、アミノ酸の配列に読みかえること」を翻訳といいます。

これらのことから、セントラルドグマは、
【DNAの塩基配列】→転写→【RNAの塩基配列】→翻訳→【アミノ酸の指定=タンパク質の決定】
という流れになっています。

<補足>
「アミノ酸を指定する3個で1組の塩基配列」をトリプレットといいます。

アミノ酸は20種類あり、それを4種類の塩基で指定するためには「塩基が3個必要」です。

1個のみ 4×1=4通りを指定できる → 不足
2個1組 4×4=16通りを指定できる → 不足
3個1組 4×4×4=64通りを指定できる → 20種類を指定可能

このことから、「3個で1組の塩基配列」がアミノ酸を指定するのに必要といえます。

<まとめ>
・遺伝情報は「DNA→RNA→タンパク質」の一方向に流れる
・遺伝情報が流れて発現する原則をセントラルドグマという
・セントラルドグマ:DNA→転写→RNA→翻訳→タンパク質

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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