生物基礎:染色体

<ポイント>
・真核生物のDNAは、染色体として核の中に存在する
・1本の染色体に含まれるDNAは、非常に細長い糸状のDNA分子からできている
・染色体は「DNAとタンパク質の複合体」
(1)染色体(真核生物)

真核生物のDNAは、染色体として核の中に存在しています。
1本の染色体に含まれるDNAは、「非常に細長い糸状のDNA分子から」できています。

ただし、細胞分裂のとき以外には光学顕微鏡で観察することはできません。
細胞分裂のときには、糸状のDNAが折りたたまれて凝縮され、太い棒状になるため(光学顕微鏡で)観察できます。
このタイミング以外では、染色体は「核全体に分散して」遺伝情報を発現しているので観察できないのです。

(2)染色体のつくり

真核生物の染色体は、「DNAがヒストンというタンパク質に巻きついて」できています。
そのため、「染色体は、DNAとタンパク質の複合体」であると言えます。

(3)染色体の中にある遺伝子

染色体の中にある「遺伝子」とは、(染色体の中にある)「DNAの特定の部分の塩基配列」のことです。
そのため、糸状であった染色体が凝縮することで、光学顕微鏡で観察できる大きさになったとき、遺伝子はその染色体の中で「特定の場所に位置する」ことになります。

<補足>
原核生物の染色体は、(真核生物と同じ)「DNAがヒストンに巻きついた染色体の構造」をしていません。
また、原核生物は「プラスミド」という小さな環状DNAを数個持ちます。
プラスミドは、染色体のDNAとは別に独立して細胞内に存在していますが、染色体のDNAと同じように形質の発現に対してはたらきがあります。
<まとめ>
・真核生物のDNAは、染色体として核の中に存在する
・1本の染色体に含まれるDNAは、非常に細長い糸状のDNA分子からできている
・染色体は「DNAとタンパク質の複合体」

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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