〔質問〕 サバナ気候で、夏季と冬季の、どちらが乾季でどちらが雨季か決まっていますか? |
〔回答〕 結論としては、夏季に雨季、冬季に乾季です。 端的に言えば、夏は暑く、上昇気流が起こりやすいため、雨が降りやすい、という理由です。 |
〔詳細〕
(1)まず、赤道低圧帯と中緯度高圧帯(亜熱帯高圧帯)の話からですが、
太陽が強く当たる低緯度地域では、地表面の空気があたためられやすいため、上の方に上がっていこうとします(上昇気流)。
空気が上空に行けば次第に温度が下がっていきますが、(温度低下によって)飽和水蒸気量が下がるため「抱えきれなくなった水分が雨となって落ちる」ということが起こります。
そのため、「赤道付近では雨が降りやすい」ことになります。
次に、上に上がった空気ですが、もちろん上がり続けて宇宙空間にまで行くわけではない(地球の引力に引っ張られる)ため、
続いてやって来る上昇気流によって押し出される形で南北の高緯度方面に向かいます。
(断面だけで言えば噴水のようなイメージ)
しばらくするとその空気が落ちてくる地点があるわけですが、この落ちてくる空気はすでに水分を失ったものですので、乾燥した下降気流が起こることになります。
これが(中緯度に生じる)乾燥帯のメカニズムです。
※ なお、下降気流ということは、上から空気が押さえつけてくるような話のため「高気圧」。上昇気流の場合は逆に「低気圧」。高気圧で天気がよく、低気圧で雨が降るのは同様の理由によるもの
(2)次に、地球と太陽の光の当たり方ですが、地球が公転する面に対して地軸が傾いている関係で、
(北半球にとっての)夏ほど「赤道よりも北側」が、冬ほど「赤道よりも南側」が太陽の光を強く受けることになります。
(1)まず、赤道低圧帯と中緯度高圧帯(亜熱帯高圧帯)の話からですが、
太陽が強く当たる低緯度地域では、地表面の空気があたためられやすいため、上の方に上がっていこうとします(上昇気流)。
空気が上空に行けば次第に温度が下がっていきますが、(温度低下によって)飽和水蒸気量が下がるため「抱えきれなくなった水分が雨となって落ちる」ということが起こります。
そのため、「赤道付近では雨が降りやすい」ことになります。
次に、上に上がった空気ですが、もちろん上がり続けて宇宙空間にまで行くわけではない(地球の引力に引っ張られる)ため、
続いてやって来る上昇気流によって押し出される形で南北の高緯度方面に向かいます。
(断面だけで言えば噴水のようなイメージ)
しばらくするとその空気が落ちてくる地点があるわけですが、この落ちてくる空気はすでに水分を失ったものですので、乾燥した下降気流が起こることになります。
これが(中緯度に生じる)乾燥帯のメカニズムです。
※ なお、下降気流ということは、上から空気が押さえつけてくるような話のため「高気圧」。上昇気流の場合は逆に「低気圧」。高気圧で天気がよく、低気圧で雨が降るのは同様の理由によるもの
(2)次に、地球と太陽の光の当たり方ですが、地球が公転する面に対して地軸が傾いている関係で、
(北半球にとっての)夏ほど「赤道よりも北側」が、冬ほど「赤道よりも南側」が太陽の光を強く受けることになります。
それに伴って、赤道低圧帯は、夏ほど北半球側に、冬ほど南半球側にズレ、中緯度高圧帯もそれにくっついて移動することになります。
その結果、図中のA及びBの地域では、1年のうちで、赤道低圧帯(雨が多い)の下にある時と、中緯度高圧帯(雨が少ない)の下にある時の両方があることになり、これがサバナ気候の原理です。
なお、大雑把に言えば、
・1年中、赤道低圧帯の下 → 熱帯雨林気候
・雨季と乾季があるが、乾季の方が多め → ステップ気候
・1年中、中緯度高圧帯の下 → 砂漠気候
となります。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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