物理基礎:送電線

<ポイント>
・発電所から送電線によって電気は運ばれている
・送電線には電気抵抗があるため、電力の一部が失われている
・「電力の一部が送電の過程で失われる」ため、電圧を高くして送電している
発電所で発電された「交流の電気」は、送電線によって各地へ送られています。

送電線には電気抵抗があるため、ジュール熱を発生します。
そのため、「電力の一部が失われてしまう」ことになります。

詳しく見ると、ジュール熱が発生すると、
P’ = Ie2R の電力を損失します。
つまり「送電線を流れる電流が大きいほど、失う電力が大きくなる」ということです。

また、電力 P = IV という関係があるので、「電圧を高く(大きく)する」と電流は小さくなります。

これらのことから、「電圧を大きくして、流れる電流を小さくする」ことで失う電力を小さくできます。
この仕組みを利用して、発電された電気が各家庭や工場・会社などに送られているのです。

<補足>
なお、家庭などに送られてきたときに、電圧を下げて電気を使っています。

発電所から高い電圧で電気を送り出すのは「途中で失われる電力を小さくするため」であり、その高い電圧のまま、最後(家庭など)まで送り届けられているわけではないということです。

<まとめ>
・発電所から送電線によって電気は運ばれている
・送電線には電気抵抗があるため、電力の一部が失われている
・「電力の一部が送電の過程で失われる」ため、電圧を高くして送電している

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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