【質問】勉強方法:東大理科数学について

〔質問〕
こんにちは、東大理科数学について質問があります、詳しい解答よろしくお願いします
1、今ハイ完を完璧しました、東大数学は少し難しいと思います、60点くらい取れます、目標点は80+です(理想的な点数は90点)、僕の考えはそれから入試数学の掌握+新数学演習を取り組む、これは十分ですか?友達は医学部への数学にオススメします、どっちルートはいいですか?
2、演習量ため、Z会標準編の問題を解くのは必要ですか?
3、数学の問題を繰り返し復習することは大切と思います、どのくらいの時間で復習したほうがいいですか?
4、自分は確率、やや難の通過領域、やや難の複素数平面、空間図形、複雑な積分の計算と回転体が苦手です、どうやってこのような弱点を克服しますか?
5、東大過去問はいつからいいですか?鉄緑会の10年と40年どっちを買えばいいですか?近年の東大数学はいわゆる典型の問題が少ないです、どうやって非典型的な問題で点数を取れますか?
〔回答〕
以下、順に回答します
1, 2
「入試数学の掌握+新数学演習」で構わないです。「医学部への数学」や「Z会標準編」を取り入れても構いませんが、それであれば直接的に過去問や模試を収録した問題集を解いた方がいいように思います。その点で言えば、5 については「40年」の方を問題集として活用すればいいと思います。

3
基礎固めの段階では反復は重要ですが、演習段階であれば(あまりにもわからない場合を除いて)「答えを見ずに解き切る」という方が重要になります。
ですので、原則的には「その1回でレベルアップする」という意識で取り組み、復習については「どうしてもわからなかった問題については解答を読んで理解をし、時間をあけてから再度解く」というもので結構です。
(5とも関わりますが、同じ問題は出題されないため、(ある程度の高得点を狙うなら)解法暗記のような学習方法は避ける)

4
この中で、通過領域と積分計算については解法暗記の方向で進めてください。
その他については、過去問や模試の問題を行う中で対応するのが一番いいですが、難しいようであれば「基礎固め」の観点で問題集の反復を行ってください。
また、空間図形と回転体については、「頭の中でイメージする」というのがなかなか難しいことですので(短期間での克服が難しい)、その場合は「割り切って計算式だけで処理する」という処理を身に着けてください。例えば、体積であれば「全体像はイメージできなくても、x=t の断面を機械的に割り出して、それを積分すれば何とかなる」みたいなことはできます。

5
問題集として捉えるなら、40年の方を、比較的早いタイミングから始めればいいです。
非典型的な問題の対策については、上記の通り「答えを見ずに解き切る」ということで進めてください。

 
(追加分)

〔質問〕
ご返信ありがとうございます、次のいくつかの質問があります、よろしくお願いします
1、僕はいつも解法暗記を使います、友人は解法暗記をオススメします、2020年東大理二に合格しました(使っていた参考書はマセマ→入試数学の掌握、数学は49点貰います)、彼が言うには、すべての数学問題は解法暗記で理解できます、一瞬で問題のピントを思い出す、東大数学は問題がないと思っています。そのため数学の問題を繰り返し復習することは大切です、しかし先生も鉄緑会の先生も解法暗記をオススメしません、なぜ解法暗記をオススメしませんか?どっち方法はいいですか?
2、鉄緑会の40年過去問は2020年までです、そして旧課程の内容もあります、さらに価格は高いです、コスパは高くないと思います。ただし10年過去問は演習量が少ないと思います、どっちを買えばいいですか?
3、「過去問や模試の問題を行う中で対応するのが一番いいです」、この観点にあまり賛成しません、我々受験生は参考書を使います、知識体系を構築するため、あらゆるの問題は一瞬で問題のピントを思い出す、それから完璧な姿で過去問を解く、なければ高い点数を取れません、不合格になるかもしれません、これは僕の個人的な観点です。先生の意見を教えていただけませんか?

完璧な姿とは、大手予備校講師の解答と同じレベルである、予備校講師は入試問題に答えられます、我々受験生も入試問題に答えられます。

〔回答〕
それぞれの質問とも、結論としては「目標点によって対応が異なります」。

東大入試であっても「ある程度の点数」だけを取るという作戦であれば解法暗記で事足ります。
一方で、高得点までをとるのであれば「初見の問題に対応する力」「数学の思考力そのもの」までが問われますので、解法暗記だけでは対応しきれなくなります。「最低限の解法暗記は当然行っている上で、点数をもう一段階伸ばすためにはそれだけでは足りない」という意味です。当然ながら全く同じ問題は出ない、という事情もあります。
(前回の質問では、理想としては90点までを狙いたいということでしたので、それに沿った回答をしています。他教科との兼ね合いがあるため、必ずしも後者の作戦にする必要もありません)

3点目も同様の話で、「知識体系を構築する」ための学習なのであれば、それに準じた問題集を用いればいいです。
前回の質問では、非典型的な問題についての点数の取り方についてでしたので、それについては「初見の問題に対応する力」「数学の思考力そのもの」をつける必要があり、その点で「過去問や模試の問題」で「答えを見ずに解き切る」という学習方法を採った方がいい、というものです。

問題集の年数については、どちらの作戦をとるのか(「解法暗記まで」か「もう一段階上」か)によって変わりますので、それを決めた上で判断すればいいと思います。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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