・物体が「面に対して静止している」ときにかかる摩擦力を静止摩擦力という
・引く力を大きくしていくと、静止摩擦力も大きくなる
・物体がすべり始める直前の静止摩擦力を最大摩擦力という
(摩擦力は、物体を動かそうと力を加えたときにかかります)
また、(静止)摩擦力がはたらく向きは「動こうとする向きを逆向き」になります。
(1)静止摩擦力の大きさ
静止摩擦力 F の大きさは、物体にかかる力 f の大きさに等しくなります。
動かないということは、「引く力と同じだけの力で摩擦力がはたらいている」ということです。
動かないのであれば、3Nの力で引けば、静止摩擦力は 3N となり、
10Nの力で引けば、静止摩擦力は 10N となります。
つまり、静止摩擦力の大きさは一定ではないということです。
(2)最大摩擦力
物体にかける力を大きくしていくと、いずれ動き始めます。
その動き始める直前の静止摩擦力を最大摩擦力といいます。
(静止摩擦力の最大値ということ)
最大摩擦力は計算で求めることができます。
静止摩擦係数をμ(ミュー)とすると、最大摩擦力 F0の大きさは、
F0=μN と表すことができます。
この式から分かるように、最大摩擦力 F0の大きさは垂直抗力 N の大きさに比例します。
なお、静止摩擦係数μは、接触する両物体の面の種類や状態によって決まる定数です。
(こちらについては、問題で与えられていたり、求めたりするようになっています)
摩擦がある斜面上に物体を置き、その斜面を傾けていくとき、「物体がすべり出す直前の斜面の角度」を「摩擦角」といいます。
摩擦角をθ0とすると、静止摩擦係数μ=tanθ0 という関係が成り立ちます。
(mg・sinθ0=μmg・cosθ0 より)
・物体が「面に対して静止している」ときにかかる摩擦力を静止摩擦力という
・引く力を大きくしていくと、静止摩擦力も大きくなる
・物体がすべり始める直前の静止摩擦力を最大摩擦力という
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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