物理基礎:電力量と電力

<ポイント>
・〔抵抗で発生したジュール熱〕=〔抵抗で電流がした仕事〕
・電力量 W = IVt = I2Rt = (V2/R)・t
・電力 P = IV = = I2R = V2/R
(1)電力量と電力
〔抵抗で発生したジュール熱 Q 〕は〔抵抗で電流がした仕事 W 〕に等しくなります。
この量を電力量といいます。
(電気器具で消費された「電気エネルギー全体の量」も同じですので、電力量という)

この電力量 W の仕事率(単位時間当たりの仕事量)を電力といいます。
つまり、「電力は電力量を時間で割ったもの」ということです。

(2)電力量の求め方
電力量 W = IVt = I2Rt = (V2/R)・t

電力量の大きさは、〔電力[W]〕と〔使用した時間[s]〕の積で求めることができます。
〔電力量 W [J]〕=〔電力 P [W]〕×〔時間 t [s]〕

たとえば、50Wの電力を1分30秒使ったときには、
電力量=50W×90s=4500J
となります。

電力量の単位は、さまざまなものが用いられます。
ジュール[J]、ワット秒[Ws]、ワット時[Wh]、キロワット時[kWh]などです。
これらの単位の関係は覚えておきましょう。

1J = 1Ws , 1kWh = 1000Wh となっていて、このことから、

1Wh = 1W・1h = 1W・3600s = 3600Ws = 3600J となります。

(3)電力の求め方
1秒間(などの単位時間あたり)に消費する電気エネルギーの量電力といいます。
電力の大きさを表す単位はワット[W]キロワット[kW]を使います。
(1000W = 1kW)

電力 P = IV = = I2R = V2/R
(「電力は電力量を時間で割ったもの」なので、電力量を t で割って求めることもできます)

電気器具に、
定格電圧 100V
定格消費電力 950W
などの表示がある場合、「100Vの電源につないだとき、(1秒間に)950Wの電力を消費する」ということを意味しています。
このように表示されている電力を、(その電子器具の)消費電力といいます。
この消費電力が大きいほど、その能力が大きいということです。

<補足>
テーブルタップ(差し口がたくさんある延長コード)には、「合計1000ワットまで」などの表示があります。
これは、「消費電力の合計が1000ワットを超えないようにしなさい」という意味です。

これよりも大きいものをつないで使用すると、規定以上の電流が流れることになり危険です。
(規定以上の電流が流れると、発熱が大きくなって危険)

<まとめ>
・〔抵抗で発生したジュール熱〕=〔抵抗で電流がした仕事〕
・電力量 W = IVt = I2Rt = (V2/R)・t
・電力 P = IV = = I2R = V2/R

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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