「彼女が言ったことは本当であるはずがない」
<ポイント>
・「〜こと・もの」という意味で名詞節をつくる
・what の後ろは名詞が1つない不完全文が続く
・前には修飾する先行詞がない
上記の例文でみてみましょう。
What she said は What の後ろに she said という「目的語になる名詞がない不完全文」が続いて1つのカタマリになっています。
このカタマリが1つの名詞として、英文中で 主語 になっているという構造です。
訳は「彼女が言ったこと(は本当であるはずがない)」となります。
what 以外の関係代名詞と違う点は、先行詞になる名詞がない ということです。
例えば a necktie which will match this suit(このスーツに合うネクタイ)の場合、which will match this suit が 先行詞 a necktie を修飾しています。
一方、what she said は 前に修飾する名詞(先行詞)がありません。
つまり、
・what 以外の関係代名詞は 前の名詞(先行詞)を修飾するカタマリ(形容詞節)の働き
・what は1つの名詞のカタマリ(名詞節)の働き
という違いがあります
※ 関係代名詞 what は「先行詞を含む関係代名詞」とも呼ばれ、便宜的に the thing which に置き換えることも可能です。
What she said cannot be true.
=The thing which she said cannot be true.
I believe what she saw.
「彼女が見たことを私は信じています」
(what she saw が文全体の目的語に)
This watch is just what I have wanted.
「この時計はまさに私が欲しいと思っていたものです」
(what I have wanted が文全体の補語に)
What seems easy at first often turns out to be difficult.
「最初は簡単に思われることが、難しいとわかることがよくある」
(what がwhat節内で主語になっている((S’)what (V’)seems (O’)easy (M’)at first))
関係代名詞 what と 接続詞 that はともに 名詞節 をつくることができます。
違いは次の通りです。
① that + 完全文
That he stole the bicycle is true. 「彼が自転車を盗んだことは本当です」
That の後ろには he stole the bicycle と 完全文 が続いています。
そして That he stole the bicycle が 名詞節 で 主語 として働いています。
② what + 名詞が1つ欠けている不完全文
What she said cannot be true. 「彼女が言ったことは本当であるはずがない」
What の後ろには she said と 目的語になる名詞がない 不完全文 が続いています。
What she said が 名詞節 で 主語 として働いています。
・「〜こと・もの」という意味で名詞節をつくる
・whatの後ろは名詞が1つない不完全文が続く
・前には修飾する先行詞がない
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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