大学入試で出題される英文法問題は単元がランダムで出題されるため、自分で問われている単元を見極める力が要求されます。
問われている単元を見極めるポイントは「問題文の空所の位置」と「選択肢」です。ここでは「選択肢」の判別法を皆さんに身に付けてもらい、短時間で的確に英文法問題を解けるようになりましょう。
【前置詞+関係代名詞】
前置詞+関係代名詞を理解する上で大事はポイントは3つあります。
① 後ろに完全文が続く
② 関係代名詞 that を使うことができない
③ どの前置詞を使うのか
まずは前置詞+関係代名詞の成り立ちを確認しましょう。
She is the actress whom Ken sent a fan letter to.
(彼女はケンがファンレターを送った女優です)
目的格の関係代名詞 whom の後ろに、Ken sent a fan letter to と前置詞の後ろにくる名詞が欠けた不完全文が続いています。この前置詞 to を whom の前にもってくることができます。
She is the actress to whom Ken sent a fan letter.
ここで最初に挙げた3つのポイントを確認していきましょう。
① 後ろに完全文が続く
関係代名詞の後ろには名詞が1つ足りない不完全文が続きますが、前置詞+関係代名詞の後ろには完全文が続きます。
関係副詞を前置詞+関係代名詞に書き換えることができるのは、ともに後ろに完全文が続くからです。
関係代名詞と関係副詞に関してはコチラ
② 関係代名詞 that を使うことができない
前置詞+関係代名詞では that を使うことができません。
( ○ ) the actress to whom Ken sent a fan letter
( × ) the actress to that Ken sent a fan letter
③ どの前置詞を使うのか
どの前置詞を使うかは、先行詞と後ろに続く文との関係が大事になります。次のように考えるようにしましょう。
the actress ( 前 ) whom Ken sent a fan letter
ステップ1:前置詞+先行詞にする ( 前 ) the actress
ステップ2:後ろに続く文に戻す Ken sent a fan letter ( 前 ) the actress
ステップ3:どの前置詞を使うか考える Ken sent a fan letter to the actress
これを踏まえて、次の選択肢を見てください。
次の選択肢の違いを考えてみよう。
1. the tools by which he built his own house
2. the tools with that he built his own house
3. the tools with which he built his own house
4. the tools which he built his own house
《解くpoint》
① 関係代名詞の後ろに続く文を確認
he built his own house「彼が自分の家を建てた」は完全文なので、4. which he built his own house は関係代名詞 which の後ろに完全文が続いてしまっているので間違いになります。
② 前置詞+関係代名詞には that が使えない
2. with that he built his own house は that を使っているので間違いになります。
③ by か with か
the tools ( 前 ) which he built his own house を上記を参考に考えましょう。
→ he built his own house ( 前 ) tools となり、tools「道具」には with を用いるので、3. the tools with which he built his own house が正解となります。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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